今回は『テニアン指南』です!

たいへんご無沙汰いたしました。

JALの撤退やら、色々なことがありまして、バタバタして落ち着いて取材とかができませんでした、、、(と言い訳) そんな中、テニアンにおいて、普段皆さんが行かない場所を訪ねる機会がありましたのでご紹介します。

テニアンでの島内観光といえば、島の南部分のタガ遺跡、タガビーチ、北部は原爆搭載地点や司令部後など、たくさんの戦跡を廻ります(これは以前「サイパン指南」特別編にてご紹介しました)。

しかし今回は、その通常ルートにはない場所ばかりです。とはいえ、どちらにも共通していることは、やはりテニアンに残っているものといえば、生々しい第二次世界大戦の歴史の跡だということです、、、

まず最初の場所は、「海軍第56警備隊本部、最後の砦」です。

ダイナスティーホテルの脇をカロリナス台地へ向かって山道を入り、道なき道を走って行くと辿り着きます。

ちょうどスーサイドクリフを見渡す方向の崖のところなのだと思います。

竪穴(たてあな)から入り、崖の部分に穴が開口しているので、そこから太平洋を見渡すことができます。

竪穴には、今でも当時の通信機器などの残骸が、そのまま置き去りにされています。

もうひとつはカロリナス台地を反対側に向かって車を走らせると、やはり洞窟になった場所があります。

アメリカ軍が南下しながら攻めて来るところから、逃れるための場所となったようです。

ハゴイ飛行場の近くにあるのが燃料庫跡です。

今でも2つの燃料庫を確認することが可能です。地形をうまく利用して、出入り口付近を分厚いコンクリートの壁で覆った燃料庫が、今でもジャングルの中にあります。

燃料庫の中は、燃料が入っていたと思われるドラム缶が散乱していました。アメリカ軍が燃料をある程度は奪ったのか、それともそのまま焼き払ったのかは不明ですが、当時の状況がそのまま残されています。

柱や天井などのコンクリートが剥がれ落ち、無数の鉄骨がむき出しになっている状況から察するに、おそらく焼き払われたのではないかと思われます。強い熱でコンクリートが剥がれ落ちたような状態です。

最後に、テニアンの島内観光に参加された方は分かると思いますが、北側の原爆搭載地点付近は、タガンタガンという低木層でその付近は覆われています。

その間を縫ってバスが走り、各観光ポイントへ移動します。

原爆搭載地点近くのタガンタガン付近を掻き分けていくと、発電所跡があります。

長い年月を経た今、これらの残された歴史の跡を不要のものと捉えるか、それとも「戦争は繰り返してはならない」という教訓の証として今後も保存していくべきか、考え方は、人それぞれ様々だと思います。

ただ、これらの建物や洞窟も、きちんとした形で保存していかない限り、いつかは朽ち果て、ジャングルの中に埋もれてしまうことでしょう。保存するのであれば、一日も早く対策を検討すべきだと感じました。

それではまた、次回の「私的サイパン指南」をお楽しみに〜!

(2006年1月30日)

「戦争はしてはいけない」

という意識が、人々の心の中でそれ(「しない」こと)を実際に守れるレベルまで高められるのであれば、これらがジャングルの中に埋もれていくのも良いことなのかもしれません(自然って、本当にすごいですよね?!)。

人間は、生きていくために「忘れる」ようにできています。でも、忘れてはいけないこともあります。欲望にかまけて、風化させてはいけない意識があるはずです。人間には智恵が与えられています。私たちは智恵を使い、大切な意識を風化させないように工夫すべきです。

広島と長崎に原子爆弾を投下したB-29が飛び立ったのは、ここテニアンのハゴイ飛行場でした。

戦争で傷つくのは、人間だけではありません。
大砲の弾が当たれば、ましてや原子爆弾なんぞ叩き付けられれば、きっと地球だって相当痛いはずです。
地震や津波、ハリケーンや異常気象、、、
昨今の地球がかなり弱っているように見えるのは、気のせいでしょうか?

智恵を正しく使い、調和のとれた世の中にすることを、一人一人が真剣に考えなければいけない時期にきています。我々の次の世代の人たち、次の次の世代の子供たちが、平穏に生きていける安寧な地球を取り戻すためにも、意識をあらため、そしてどんどん実践していかなければならない時期にきています。今、何をすべきか、自分にできることは何かを、一人一人が真剣に考える時期は、もう今しかありません。

もしも全然ピンとこない方がいたら、、、参考にしてください。

今のあなたの立ち位置を、
どうぞ確認してみてください。

以下、Wikipediaより
http://ja.wikipedia.org/wiki/テニアン島
http://ja.wikipedia.org/wiki/広島市への原子爆弾投下
http://ja.wikipedia.org/wiki/地球

from GoSaipan! 編集部