島の必需品、ココナッツ

「南の島」と言われて、すぐ目に浮かぶもの。

皆さんは何が思い浮かびますか?

私は、ココナッツがそうです。

小さな島にココナッツの木が一本、、、

もうそれだけで、気分はパラダイスですよね?!


島の人々の生活に、ココナッツは欠かせません。
今回はそのココナッツの利用法を、ここロタからご紹介しましょう。

ビーチを歩けばココナッツに当たる?

ロタのビーチにも、たくさんのココナッツの木が生えています。

見上げれば幹にタワワに実ったココナッツ。

ココナッツの木の下を通る際には、くれぐれも頭上にご注意を!

当たると痛いだけではすみませんので、、、


はてさて、このココナッツですが、

どのように成長していくかご存知ですか?

まず、ススキの穂のような花の房が出てきます。

小さな花が穂の部分にぎっしり。

その中のいくつかが受粉され、実を付け始めます。


小さな実になったばかりのココナッツ、可愛いですね。

一本の木から、この房が繰り返し繰り返し出てきます。

ほら、向かって右側は花が咲いてる房、左側の房には少し成長したココナッツが、、、

 

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まだ若い(成長月の浅い)ココナッツは、中の果肉(コプラと言います)もまだ柔らかく、ジュースもさっぱりしています。

島ではこのジュースを、お腹が痛くなった時に飲みます。

薬が苦手な子供たちもこれなら飲んでくれるので、親たちにもとても重宝されています。


熟したココナッツ(殻も茶色でカサカサです)もまた、色々な使い道があるんですよ。

まず覆われている繊維質の部分を取り除きます。この部分はタワシの素。

その中にほらっ、丸い塊がみえるでしょう?


取り出すと、、、何か、お猿さんの顔みたい?

ポルトガル語で、「ココ」と言うのは「猿」と言う意味で、それが語源だとか?!?

ふ〜む、、、

 

ピンボケ、失礼!


割ると、中の果肉(コプラ)はカチカチで堅いです。


これを、グラインダーと呼ばれる「ココナッツ削り機」で削っていきます。

この道具、チャモロの各家庭に必ず一台はあります!

ロタでは必須アイテムのひとつなんですよ。

 

ジャ〜ン!
どうやって使うかは、
次の写真をご覧あれ!


半分に割ったココナッツを、こうやってギザギザスプーンの先っちょに引っ掛けて、削っていきます。

チャモロたちはいとも簡単に削って行くのですが、、、やってみるとなかなか難しい。


こうして削られたココナッツを乾燥すると、、、ほら!

ドーナツの周りにまぶしてある、、、あれ! です。


もちろん、このままでも食べられます。
ほんのり甘いあのココナッツの味!
「ケラグエン」という、チャモロの代表的な料理などに使います。

またこの削ったココナッツ、水を少々加えてぎゅーっと絞ります。するとココナッツミルクがとれます。それを、お料理に加えたり、クッキーの生地に混ぜたりと大活躍。

ね?! ココナッツは、島には無くてならない貴重な食材なのです。




それではまた。次回の『私的ロタ指南』をお楽しみに〜!

(2005年8月31日)



今回から、ロタ島でトンガトンガカフェを経営されているEiko-sanに、ロタの素晴らしさを紹介していただきます。女性ならではの繊細な視点とともに、ロタをはじめ、北マリアナ、そして大平洋、さらに地球全体が、優しい気持ちで包まれるような話題をお届けいたします。



私的ロタ指南